5/15(日)、永代経法要を無事終えました。
コロナ対策として二座入替制というイレギュラーな形ではありましたが、それでも(永代経としては)3年ぶりにご門徒の皆さんにお参りいただけたのは大変ありがたいことでした。
ご講師には東近江市から藤澤 彰祐 師を迎えました。2019年の報恩講にお越しいただいた藤澤信照師の息子さんです。そしてお祖父さんも高名な布教使さんで、記録によればかつて壽命寺にもお出でいただいていたとのこと。なんと三代に渡ってのご縁でありました。
二座目のご法話の最後に、そのお祖父様との最期の思い出のお話をされました。病床に臥すお祖父さんの病の苦しみを理解できず、不平不満ばかり口にすることに冷ややかな態度をとってしまったことの後悔が、今自分が仏法を聞くご縁になっているというお話でした。
個人的なことで恐縮ですが、私も祖母との別れに同じように後悔がありました。そして祖母にもう一度会って謝りたい。その思いが私をお浄土に向かわせしめているという自覚があります。それだけに深く深く頷かされるお話でした。
懐かしい方との思い出は、決してきれいなものだけではないと思います。でもそうしたネガティブな思い出も無駄ではなく、寧ろ私を仏さまの世界に導く大切なご縁となる。ここに先立たれた方を仏さまと仰ぎ手を合わせていく世界の真骨頂があると思います。お話をお聞きの皆さまも、それぞれの大切な方を思い出しておられたことでしょう。
今回、コロナのリスクからお参りを自粛された方もあったと思います。そうした方のためにネット中継を準備していたのですが、私の不手際もあり配信が途切れたり音声が入らなかったりして視聴に堪えないものになってしまいました。大変申し訳ありません。今後、要約にはなってしまいますが寺報で今回のご法話の内容を皆さんにお届けしたいと思います。どうかお許しください。
最後になりましたが、今回の永代経法要をお勤めするのに総代さん、世話方さん、仏婦さんはじめ、たくさんの方々のご協力を賜りました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。