ゴールデンウィーク、東京に行って来ました。住職と坊守共通の友人の結婚式に出席するためです。式は六本木の近くの浄土真宗のお寺で行われました。仏前結婚式です。
新郎新婦はお坊さんでもお家が熱心な門徒さんというわけでもありません。ただ、新郎は音楽が好きで、たまたまご縁を得たそのお寺で10年ほど前から不定期でライブ・イベントを主催してきました。
その取り組みの中でお寺や僧侶、あるいは仏教を大切にする人々と触れ合いを深め、自らも仏教に関心や親しみを覚えるようになったそうです。そして結婚という人生の大きな節目を、特によく馴染んだお寺の阿弥陀様やご住職の前で報告するという形を選んだと言います。これを仏縁と言わずしてなんと言いましょうか。僧侶として、友人として、そのご縁の端くれを担わせてもらったことを嬉しく思います。本当におめでとうございます!
ところで仏前結婚式というと、多くの人にとっては馴染み薄いものかもしれませんね。中には僧侶や寺族だけのためのものと思っている方もあるかもしれませんが、そんなことはありません。どなたでも挙げることができます。もちろん、この壽命寺でも、ご相談いただければ挙げていただけます。参列の人にも珍しいでしょうから、とても思い出深いものになるでしょう。今結婚を考えておられる方は、是非、仏前式をご検討ください!
…とは言っても、現時点ではそういう人はなかなかないでしょうね。やはり今回の友人の例のように、初めに縁があって、それを育む時間と関係があって、そうしてようやく
お寺で挙げようという思いになるんだと思います。そういうご縁が一つでも多く生まれ育つよう、お寺の日々の活動を大切にして行かなければならないな、と友人の笑顔を見て、改めて思った今年のゴールデンウィークでした。一歩一歩歩ませていただこうと思います。
称名