おかえりモネ

台風14号が近づいています。現時点の予報では直撃は免れそうですが、予断は許されません。しっかりと備えたいと思います。

写真は壽命寺の鐘楼です。強風で鐘が大きく揺れると建物全体がバランスを失って倒壊する恐れがあるので、鐘が揺れにくくなるよう柱にロープで結えています。今朝、仕事に行く前に作業しました。

実は私、(とっくにバレてるかもしれませんが)生粋の面倒くさがり屋です。こういう危険が予想される場合でも直前まで腰を上げないのが常です。それが今回素早く動けたのは、きっと今やってるNHKの朝ドラ「おかえりモネ」の影響です。きっとというか、間違いなくそうです。

ご覧の方はご存知でしょうが、このドラマの主人公は気象予報士で、天気予報番組の制作現場がよく画面に登場します。そこでは登場人物それぞれが、自然災害から一人でも多くの人が助かるにはどうやって情報を伝えればいいか、試行錯誤する姿が描かれます。

そのドラマを毎日見ているうちに、今まで何気なく観ていた天気予報の見方が変わりました。このたった5分ほどの天気予報も、大変なご苦労があって私に届けられているのだなと思えて来るようになったのです。

だから今朝、NHKの気象予報士さんが「暗くなってからでは手遅れです。明るい内にできるだけの対策を!」と言う呼びかけを聞いて、仕事に行く前に諸々の対策をすることができました。

どんな情報も、他人事と思えば流れていくだけ。「これは私のことだ」と思えたとき初めて、その情報は意味を結びます。

弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、
ひとえに親鸞一人がためなりけり。

『歎異抄』

鐘にロープを結えながら、この親鸞聖人のお言葉を噛み締めました。

台風、くれぐれも大きな被害がないことを願っています。